2021年10月23日

昨年、専門学校時代の恩師からお誘いがあり、山岳ガイド:ハンドラー(犬の訓練士):救助犬による民間捜索チームを立ち上げる事になりました。
これまで月に一度の勉強会や登山トレーニングを継続してきており、犬、人、共に山にも強くなってきています。
今回は里山での捜索訓練。実際に人が隠れ、それを探すという内容。

探す側はどこに隠れているかは全く分からない状態。地図、実際の地形、シミュレーションから与えられる要救助者の情報を頼りに捜索開始。
ガイドは目で探し、犬は鼻で探し、ハンドラーは犬の動向を見逃さない様に観察をする。これまで僕自身も山での捜索活動を経験してきましたが、犬による捜索は初めてなので、とても興味深く見ていました。

結論から申し上げますと、人の1億倍強いと言われる犬の嗅覚に頼らない手はありません。今回もひとたび犬が匂いに反応すると、あっという間に要救助者のところへ駆け付けました。お見事!
一般的には先に沢山の人員を投入して目での捜索が行われるそうですが、この後に犬を投入するとなると、沢山の人の匂いが残り、要救助者の匂いを特定出来なくなるそうです。
学生時代に勉強した【救助は3S】という言葉はいつも僕の胸の中にあり、山における様々な事に対する基本になっています。
Safety / Speed / Simple
常に安全で、時間をかけることなく、単純な方法で臨みます。
今回のチームでは、第四のSとなる犬の強力な嗅覚(Sense)の力を借りて4Sで、来るかもしれない実際の救助に準備を整えておきたいと思います。